COVID-19最前線で活躍する女性 達の声:第2話:ナタワン・ピント、警察官、バンコック、スワンナプーム空港
2020年5月2日
ナタワン・ピントは29歳、タイ、バンコックの国際空港の入国管理官です。
ナタワンにとってすべてのことが変わりました。「空港を訪れる旅行者は減りました。まず私たちは手や職場をどのように消毒するかを学びました。マスクをして人との距離を保ち、人と接する時はもっと注意を払わなくてはなりませんから」
COVID=19の感染が広がる前には、ナタワンは毎日少なくとも1,000人の旅行者に対応していました。でも今は多くても100人程度です。人数が減ったことで彼女の感染リスクは減りますが、それでもパスポートのページをチェックしたりする簡単な業務もリスクをはらんでいます。「パスポートが本物であることを確認するのですが、そのためには自分の指で紙に触らなくてはなりません」と彼女は言っています。
新しい規定によってタイへの入国を拒否することがあるのですが、これはナタワンにとって厳しい試練です。「フランスから来た4人家族のケースがありました。中国出身で、3人はフランスのパスポートを持っていましたが、女性一人が中国のパスポートでした。したがって彼女はタイに入国できません。そのため彼女に他国への航空券を発券したりして、この困難を乗り切る助けをしました。
ナタワンの家族は、バンコックから600キロほど離れたウボンラーチャターニーに住んできますが、今、家族を訪ねることができません。「もし故郷に帰れば、14日の自己隔離を行わなくてはならないからです」と言っています。
ナタワンは美容院に行ったり、マニキュアをしたりする小さな贅沢が出来なくなって残念に思っています。でももっと重要なことが心にのしかかっています。「残業が減って、限りある予算内で生活しなくてはならないのです。手元に入るお金が減っています」 3月にはナタワンの月給は通常と比べて30%も減りました。
国連ウィメン日本協会からの緊急支援のお願い
国連ウィメン日本協会は、世界で活動するUN Womenを支援するため、新型コロナウイルス感染症の打撃を受けやすい、最も脆弱な女性・少女が救われるように、そして世界中の女性に安心と希望が届けられるよう、皆様からの支援をお願いしています。新型コロナウイルス感染症の収束がジェンダー不平等の終焉にもつながることを切に願って止みません。皆様のご厚志を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
国連ウィメン日本協会 理事長 有馬真喜子
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