UN Womenが誕生して10年、女性の声、権利、優先事項をセンターステージに! プムズィレ・ムランボ=ヌクカUN Women事務局長のメッセージ
2020年7月5日
2020年7月2日
UN Womenは今日10歳の誕生日を迎えました。2010年7月2日、国連総会は国連システムの中の4つの部門を統合するという画期的な決議を採択しました。そこで誕生したのがUN Womenとして知られているジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関です。
10年がたち、我々はCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックの最中にこの誕生日を迎えることになりました。このような状況の中で女性・少女の人権を守ることはかってないほど傑出して重要、かつ普遍的で急務になっています。UN Women設立にかかわった盟友である国連加盟国、市民社会、女性運動は今パートナーとなり、世代を超えて世界中で結ばれています。
2010年以来、90ヵ国に駐在するUN Womenのスタッフは様々なプログラムを展開しており、その数は4倍に増え、苦境にある何十億の人たちに変化をもたらしています。
少女がプログラミングを学習する、農村女性が気候の変化に対応できる新しい種子のストックを使う、中小企業のオーナーが大規模なバリューチェーン(付加価値を生み出す工程)にアクセスする、女性が選挙で選ばれるよう研修を実施する、差別的な法律を廃止する、女性が平和交渉に重要かつ建設的な妥協案を提案する、暴力のサバイバーに心理社会的ケアを施す、など全てにおいて何百万人の女性達が新しいスキルを獲得し、逆境の中で支援を受け、自分たちの人権を学ぶことで強さと勇気を得ています。差別法の改定を支援する我々の仕事は2019年だけを取ってみても10億人以上の女性の生活に影響を与えています。
我々は一緒に女性の声、権利、優先事項を重要なグローバルアジェンダに含めるよう活動してきました。具体的には2012年のリオの国連持続可能な開発会議、移住に関するグローバルコンパクトによる移民女性の考察、持続可能な開発のための 2030 アジェンダの中で女性を中心に据えることなどを指します。2030アジェンダのゴール5はジェンダー平等や女性・少女のエンパワーメントを目指す類を見ない目標になっていますが、これは同アジェンダの17ゴールすべてを支えるものとなっています。国連年次女性の地位委員会(CSW)はグローバルな規範やスタンダードを決めるものですが、女性に対する暴力撤廃などの最重要課題を前面に押し出す役割を果たしました。
現在、155ヵ国が、女性の3人に一人が人生のどこかで経験すると言われるドメスティックバイオレンスを犯罪とする法律を制定しています。
このような旅に同行してくださった皆様すべてに感謝します。女性運動を先導してくださった皆様の偉業をたたえます。皆様こそジェンダー平等が正当な場を占められるよう、またUN Womenが創設されるよう絶え間ない努力を重ねてこられました。私たちと活動し、一緒に歩き、語り、ツウィートすることで支援してくださったすべての皆様に心からお礼を申し上げます。
この10年の転機を迎えた今、「平等を目指す全ての世代」やこれから姿を現す様々なチャレンジを見据えます。でも我々は一人ではないと確信しています。世界を変えるには世界全体がかかわらなくてはならないことを知っているからです。
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会