緊急支援のお願い:8月19日は世界人道デーです!

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2020年8月14日

難民キャンプ内でコロナ感染症予防の研修をする女性ボランティア

世界人道デーは8月19日、いつもは私たちの目に触れない世界の片隅で困難の中で暮らす人たちに心を寄せ、その人たちのために身を粉にして活動している支援者たちに感謝する日です。例えば紛争下で命の危険にさらされている人々や故郷を逃れてきた難民達、私たちにできることはとても限られていますが、せめてその人たちの生活の改善につながることを願って寄付のお願いをさせていただきます。

今回は国連ウィメン日本協会がここ数年にわたって支援しているロヒンギャ難民を取り上げます。2017年8月時点で70万人に及ぶロヒンギャがミャンマーを逃れてバングラデシュのコックスバザール難民キャンプにたどりつきました。そのうちの半分以上は女性・子どもでレイプ、虐待、そのほかのジェンダーに根差す暴力の被害者です。

日本でもCOVID-19(新型コロナウイルス感染症 )パンデミックのせいで普通の社会生活が送れなくなり、感染を避けるために自粛生活を余儀なくされています。でも難民キャンプで暮らす人たちの大変さを想像してみてください。狭いスペースに閉じ込められ、3密はさけられず以下のような問題に直面しています。

女性・少女に対する暴力

 収入の道は断たれ、行動範囲も制限される中で、家族間の緊張が高まり女性・少女への暴力が増加しています。しかしパンデミックのせいでいつもなら支援にあたってくれるスタッフがリモートワークになり、携帯電話やPCを持たない人たちには支援の手が届かなくなっています。このような状況の中で児童婚や結婚を目的とした人身取引が増えているのです。

家事・介護の負担

 女性は主たる家事・介護の担い手となるため、掃除・洗濯・水汲みの時間が大幅に増え、感染のリスクが高まっていることが報告されています。

女性のリーダーシップ欠如

 ロヒンギャコミュニティーの文化的慣習から女性は重要な問題を決める場に参加できません。そのためパンデミック対応にも女性の視点やニーズが生かされていません。女性の参加があれば、感染症を防ぐ衛生情報などがいきわたって予防にも役立ったに違いないのです。

キャンプで始まったユニークな活動:マスク作り

マスク作りに励む若い難民女性

作成者の一人であるシェタラは25歳で3人の子どもを育てています。ミャンマーで武力紛争が勃発して夫が殺害され、2017年にバングラデシュに逃げてきました。ミャンマーでは土地を所有して家畜も飼っていましたが、ここでは生き延びるために人道支援に頼るしかありませんでした。でもマスク製作を始めてから毎週US$32の収入を得られるようになりました。これは彼女自身が獲得した初めての収入で、家族が今までに得た最大の所得です。彼女はとても幸せで、「これで子どもの教育や家族のためにもっと収入をあげる道ができました」と言っています。

UN Womenが支援していること 

• キャンプのパンデミック対応に女性の視点を入れるよう促すガイドラインを作成・配布

• 感染予防ガイドライン、チェックリスト、保護施設スタッフ用作業ルールを作成・共有

• ジェンダーに根差す暴力防止、家事の分担などのガイドライン作成

• 多目的女性センターや女性と子どものヘルプデスクを通じて、ジェンダーに基づく暴力(ドメスティックバイオレンス、人身取引、レイプ、ハラスメントなど)の被害者への応急処置

• 心理社会的カウンセリング、助産師による性と生殖に関する健康(SRH)管理、ケースマネジメントと専門機関の紹介といった、命を守るための大切なサービスの提供

• COVID-19パンデミックのジェンダーへの影響を緊急分析・啓発

皆様の寄付がどのように役立てられるかの例 

• US$60でキャンプ内で100個の再利用可能な布マスクが作れます

• US$15で衛生キット(石けん、布マスク、手袋、体温計、消毒剤、生理用ナプキンなど)を配布できます

• US$200でCOVID-19やジェンダー問題を啓発できるロヒンギャの女性リーダーを育成できます

• US$2,000で感染症の疑いのある女性を保護できるように作り替えられたUN Women多目的女性センタ―の1か月分の費用(インフラ、スタッフ、備品、研修費用など)を捻出できます

<国連ウィメン日本協会のランディングページからご寄付できます>

国連ウィメン日本協会は、昨年暮れ、新たにランディングページを開設いたしました。これは主に、インターネット上で、クレジットカード等によるご寄付を、よりスムーズに安全にお送りいただくために設定されたページです。以下のURLでご覧いただけます。

https://www.unwomen-nc.jp/donation/

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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