国連安全保障理事会決議1325:女性・平和・力
2020年11月5日
Stories │News and statements | Timeline │ Infographic | Video │ Publications │ Social media | Facts and figures
2020年10月は国連安全保障理事会が歴史に残る決議1325号を採択してから20年目にあたります。この決議は、平和を獲得・維持していく上での女性の役割を欠かせないものとして初めて認めたものです。安全保障理事会は10月29日に「女性・平和・安全保障」をテーマにオンラインで年次公開討論を実施しました。平和は健康、平等、人間の安全保障の前提条件です。国連安保理決議1325号の20周年記念行事は世界の各地で開催されますが、いまだに20億人が紛争下の国で暮らしているのが現状です。これらの国では女性が平和構築・維持のために厳しい戦いを強いられています。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミック下でさえその戦いは続いているのですが、女性はいつも第一線からは除外されています。紛争下の国でCOVID-19タスクフォースに参加できている女性の率はわずか18%です。
パンデミック初期の3月に、国連事務総長は世界中の紛争をただちにやめるよう求めました。国連主導のグローバルキャンペーンは今年中に銃を置いて空爆をやめ、力を合わせてCOVID-19を打ち負かすことに集中し、平等で持続可能な未来を構築しようと呼び掛けています。
UN Womenは、武装解除、軍縮を実施して軍事費を社会的投資に回すという国連や現場のフェミニスト団体のアピールを支持しています。女性・平和・安全保障へのアジェンダ(道筋)を約束することは世界的危機の中にあって持続可能な平和への枠組みを提供するものです。そしてこれはとどまるところを知らずに果敢に展開されている女性運動に裏打ちされています。しかしながらそのアジェンダは世界中の政府から支持されているとはいえ、実施に至るまでの溝は依然として深く、埋められていません。
女性が平和交渉のテーブルに着くと平和は15年も長く続くというはっきりした証拠があっても、その歩みはあまりにも遅すぎます。2019年現在、ジェンダー平等条項を入れた平和条約は、1995年の14%からわずか20%にしか増加していません。1992年から2019年までの主な平和構築過程で、女性は平均して平和交渉人の13%、調停者の6%、署名者の6%しか占めていません。
今月、UN Womenは「女性、平和、力」のテーマの下、女性が持続可能な平和、人間の安全保障や正義の実現にいかに貢献して成功をもたらしているかに光を当てています。詳しくお知りになりたい方は、このURLのサイトをご覧ください(英語)。https://www.unwomen.org/en/news/in-focus/women-peace-security
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会