ジェンダーに基づく暴力と闘う16日間の活動

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2020年12月16日

今こそ行動を!:パンデミック禍でも女性に対する暴力廃絶の助けになる10の方法(抄訳)

2020年11月17日(火)

2020年、各国がロックダウンに見舞われ、ウイルスの拡散を防ぐために行動を制限するようになると、COVID-19(新型ウイルス感染症)が我々の生活のあらゆる面に影響を与えるようになりました。ドアが閉じられて、孤立が始まると、女性・少女に対するあらゆる形の暴力、特にドメスティックバイオレンスの被害報告が増え始めました。

女性に対する暴力のパンデミックは今に始まったことではありません。COVID-19が始まる前の昨年でさえ、2億4千3百万人の女性・少女が身近なパートナーから虐待を受けています。支援サービスが滞り、支援にたどり着くのが難しくなるにつれ、パンデミックによる暴力が増加したのです。

「ジェンダーに基づく暴力と闘う16日間の活動」(11月25-12月10日)を迎えて、UN Womenは、暴力のサバイバー、アクティビスト(活動家)、意思決定者、国連機関などと手を組んで、より良い対応を実現するには、基金、必須サービス、予防、データが必要なことを訴えています。

女性に対する暴力撤廃はすべての人にかかわる問題です

以下は、あなたが安全に、かつインパクトを持って、現状を変えていける10の方法です。

1. サバイバーの話を聞いて信じましょう

女性が暴力を受けた話を共有する時、彼女は虐待の連鎖をとめる第一歩を踏み出しているのです。彼女が話せて、聞いてもらえる安全な場を作るのは私たち全員の責任です。

性的暴力の場合、被害者の性別あるいは被害者が酔っていたか、どのような洋服を着ていたか、などは関係ありません。暴行の原因は犯人にあって、犯人だけが責任を取るべきです。被害者たたきをやめましょう。伝統的な基準で「危険」と思われる状況を避けるのは女性の責任であるなどと反論するのもやめましょう。

「彼女はなぜ逃げなかったの?」と言わないでください。

「お話を聞きましょう。あなたを信じ、あなたを支持します」と言いましょう。

2. 次世代を教育し、彼らから学びましょう

私たちが若い世代に示す様々なお手本が彼らのジェンダー・尊敬・人権に関する考え方を形作ります。ジェンダーの役割について早くから話し合い、男女に割り当てられている伝統的な特徴に挑戦しましょう。子供たちが、メディア、町、学校で常に目にするステレオタイプを指摘し、人と変わっているのはOKと教えましょう。受容の文化を奨励しましょう。

同意、身体的自立・責任について少年・少女と話し合い、彼らの経験に耳を傾けましょう。若いアクティビストに情報を与え、女性の権利について教育することで、より良い未来を構築できます。

3. 目的に合った対応とサービスを求めましょう

サバイバーへのサービスは必須サービスです。つまりコロナウイルスパンデミック禍にあっても、ジェンダーに基づく暴力のサバイバーにはシェルター、ホットライン、カウンセリングなどの支援が提供されるべきです。

毎年、「ジェンダーに基づく暴力と闘う16日間の活動」キャンペーンは、女性・少女に対するあらゆる形態の暴力を撤廃するためのグローバルアクションを求めています。

今年のキャンペーンテーマは4つの重要分野、①資金、②対応、③防止、④収集です。

一緒に政府に対して以下のことを求めていきましょう:①女性・少女に対する暴力に取り組んでいく上での資金的ギャップを埋める、②パンデミック禍でも暴力のサバイバーへの必須サービスは維持する、③防止策を実施する、④女性・少女へのサービスを改善するのに必要なデータ収集に投資する。

4. 同意の意味を理解しましょう

いつでも、自由意思による心からの同意が必要です。当事者からの積極的な”Yes”であることを確かめましょう。人生にこの積極的同意を取り入れ、それについて語りましょう。

「自分から招いたことで自業自得だ」とか「男の子はしょせん男の子に過ぎない(仕方ない)」などといういい方は性的同意の境界線をぼやかし、被害者を責め、犯人を犯した罪から無罪放免するものです。同意の定義は極めて明白で、あいまいはあり得ません。

同意についてもっとお知りになりたい方はこちら>

5. 虐待の兆候について知り、どのようにヘルプするかを学びましょう

虐待には色々な形がありますが、どんなものでも深刻な身体的・精神的影響を伴います。もし友人が暴力を受けたり、危険を感じたりしているのではないかと心配していらっしゃるなら、このようなサインがあるかどうか調べてみてください。

もしあなたが虐待を受けていると思ったら、助けは必ずあります。あなたは一人ではありません。

6. 会話を始めましょう

女性・少女への暴力は、何十年にもわたって続いてきた人権侵害です。それは広く浸透していますが、声をあげれば避けられないものではありません。

「暴力と闘う16日間の活動」のためのソーシャルメディアプロフィールを作り、女性の人権のためにどのように戦っているかを書いてサバイバーとの連帯を示しましょう。#orangetheworld, #16Days, #GenerationEqualityでジェンダーに基づく暴力についての会話を始めましょう。

7. レイプ文化に反対しましょう

レイプ文化とは、性的暴力が普通のことで許されるという社会環境を指します。根強くはびこるジェンダー不平等とジェンダーや性に関する態度がこれにさらに火を注ぐのです。

私たちには毎日、自分たちの振る舞いや信念がレイプ文化の存続を許す偏見に侵されてないかをチェックする機会があります。あなたは男らしさ、女らしさをどのように定義しているか、偏見とステレオタイプがどのような影響をあなたに与えているか、考えてみてください。

ジェンダーアイデンティティー(性自認)に対する姿勢から私たちが支持する政策まで、レイプ文化に反対するアクションは誰にでも取ることができます。

レイプ文化に反対する更なる方法を知りたい方はこちら>

8. 女性団体に資金提供しましょう

女性をエンパワーする地元の団体に寄付して、その声を広め、サバイバーを支援し、全てのジェンダーアイデンティティーと性別の受け入れを奨励してください。

UN Womenは女性団体やサバイバーと協働し、女性・少女が平等な権利を享受できるよう努めています。国連ウィメン日本協会をとおして(税制優遇措置が受けられます)、UN Womenに寄付をよろしくお願いいたします。https://kessai.canpan.info/org/kokurenwomennihon/donation/101056/

9. お互いに責任を果たしましょう

暴力には色々な形があり、職場や公共での場の性的ハラスメントも含まれます。もしその現場を見たら声をあげてください。やじ、不適切な性的コメント、性差別的なジョークなどは決して許されるものではありません。

同僚に自分たちの態度を反省するよう促したり、誰かが一線を越えたら声をあげたり、もし危険を感じたら周りの人の助けを求めたりして、全ての人に安全な場を確保してください。いつもサバイバーの話を聞いて、彼らが必要な助けを得られるよう心がけてください。

10. データを理解して、更なるデータを要求しましょう

ジェンダーに基づく暴力と効果的に戦うためには、データの問題を理解しなくてはなりません。防止策を成功裡に実施してサバイバーに必要な支援を届けるためには、的確なデータ収集が欠かせません。

ジェンダーに基づく暴力がCOVID-19禍で急増するにつれ、ジェンダー関連のデータ収集に埋めなくてはいけない溝があることが一層明らかになりました。あなたの政府に、ジェンダーに基づく暴力のデータ収集に投資するよう働きかけてください。UN Womenのデータ収集についてもっとお知りになりたい方はこちらをご覧ください。https://data.unwomen.org/

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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