平等を目指すすべての世代の活動:フェミニスト活動の若者リーダーであり環境保護活動家でもあるケカシャン・バスさん
2021年9月10日
2021/08/10
女性の権利を向上させるために、世界中で何十億もの人たちがジェンダー平等の歴史の流れに乗って日々声をあげ、立場を表明し、結集して、大小さまざまな活動に取り組んでいます。これが、平等を目指す全ての世代の活動です。
「平等を目指すすべての世代」の活動としてできる3つのこと
・地域社会が直面している問題について知る
・ジェンダーや気候変動に対する意識を高める
・人と地球の健康を支えるために地域に根ざした行動をする
私が平等を目指す全ての世代の活動に参加することになった背景
「私は、思いやりと共感が生活の基本であり、ジェンダーに関係なく誰もが平等に扱われる家庭に生まれたことを、とても幸運なことだと思っています。人を助けて地球を守ることは、(人類の)責任であるとずっと思っていました。(さらに)私の誕生日は6月5日の環境の日で、人や地球に恩返しをすることが私の道義的責任だといつも母に言われてきました。
7歳のとき、お腹の中にプラスチックがたくさんたまって死んでいる鳥の写真を見て、とても不安になりました。同じ頃、環境保護活動家のロバート・スワン氏の講演会に参加し、「地球に対する最大の脅威は、誰か他の人が地球を救ってくれるだろうという思い込みだ」という言葉に心が深く動かされました。その時、私は8歳の誕生日に最初の木を植えて、「持続可能性への旅」を始めようと決めました。
気候変動は不平等を拡大する要因
気候変動とジェンダー不平等は、現代において緊急性が最も高い問題です。これらの問題に取り組むことは、人種の不平等や社会経済の不平等との交差性、そしてもちろん気候変動とジェンダー不平等同士の交差性を考えると、さらに重要な意味を持ちます。そこでグリーンホープ財団では、フェミニストの気候変動正義に取り組んでいます。
私たちが活動している地域で気候変動の影響を受けている場所に住む女性や少女は、村に清潔な水や衛生設備、教育、電気がないといった安全に関わる大きな問題を抱えている上、安定した収入源がないこともよくあります。気候変動は、不平等を拡大する要因になっています。
希望を現実に
「気候正義のためのフェミニスト行動を実現するための平等を目指すすべての世代フォーラム行動連合」の共同代表として、GEFは、長い間ジェンダー平等の実現に向けて取り組んできた人々が一堂に会する素晴らしいプラットフォームだったと思います。まだまだやるべきことはたくさんありますが、より良い世界への希望を感じたのは、今後5年間の気候正義の行動は、間違いなく交差的なアプローチを採用する方向にシフトするだろうという確信があったからです。
グリーンホープ財団は、政府、民間企業、市民社会のステークホルダーと連携する草の根活動の組織として、より平等な世界を実現するために努力を続け、他の人々にも同じ行動を呼びかけ、希望が現実のものになるように努めます。
行動するのは道徳的義務
若者である私たちには、前向きな変化をもたらす大きな力があります。
まずは、自分たちの地域社会が抱えている問題を知ることです。知らなければ、行動を起こすことはできません。
問題を認識したら、次にそれを広め、人間と地球の幸福に向けて地域に根ざした協調的な行動をとります。自分で食べ物を育てたり、太陽光発電自動車に乗り換えたり、マングローブを植えたりと、できることは無限にあります。
気候変動やジェンダーに関して活動することは、もはや選択ではなく責任です。社会の不均衡、地球の不均衡を引き起こす数え切れないほどの問題があふれている今の世界ではなおさらです。こうした問題を解決するためには、一人ひとりが自分の良心に耳を傾け、自ら気候変動やジェンダーについて活動することが不可欠です。そうすれば、すべての人にとって持続可能な世界を一緒に作ることができます」。
ケカシャン・バスさんは、グリーンホープ財団の創設者兼社長です。25カ国で草の根レベルの活動を行い、持続可能な開発のために、特に脆弱な地域の若者に力を与えるグローバルな社会イノベーション企業です。また、世界人道フォーラム青年協議会のメンバーであり、「気候正義のためのフェミニスト行動を実現するための平等を目指すすべての世代の行動連合」の共同リーダーでもあります。意思決定のプロセスにおいて若者、女性、少女の声を届けることに取り組んでいます。
「気候変動やジェンダーに関して活動することは、もはや選択ではなく責任です」
(翻訳者:結城直美)
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会