アメリカのオスカー女優アン・ハサウェイがUN Women親善大使に就任しました

記事をシェアする

2016年6月17日

2016年6月17日 UN Women 日本事務所

アン・ハサウェイさんUN Women親善大使に就任

2016年6月15日:UN Women (ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関)は、アメリカのオスカー俳優アン・ハサウェイさんが親善大使に任命されたことを発表しました。長年、女性・女児の権利を支持してきたハサウェイさんは、今後、ジェンダー平等を阻む主要な問題の一つとして、特に家庭におけるケアワークの負担の問題に焦点をあて、目に見える変革を起こすことができる政策の導入・実施に向けて取り組んでいきます。官民両レベルにおける育児サービスや両親の育児休暇に関する施策も、ハサウェイさんの重点分野に含まれます。 「ハサウェイさんの任命はタイムリーでした。なぜならば、今年、UN Womenはあらゆる職場で男女平等を築くために、より積極的な考え方を醸成し、現実的な施策を講じようと尽力しているからです」とプムズィレ・ムランボ=ヌクカ国連事務次長兼UN Women事務局長は述べています。「出産・育児による不利益」(母親になると賃金や就業機会が減少すること)は、職場にひそむジェンダー不平等を示しています。これまであまりにも長い期間にわたり、育児は両親に平等に課された責任であるとみなされることは難しいか、または不可能なことでした。 「男性が仕事から離れて育児をすることを難しくしているステレオタイプは、『男性が一家の稼ぎ手である』という時代遅れのモデルの遺物であり、今日の多様な労働環境には当てはまりません。取得率が高い育児休暇を設けることは、経営者が男性と女性双方の従業員の価値を理解していると示す方法のひとつです」 さらに、ムランボ=ヌクカ事務局長は次のように述べました。「この懸案を通して、女性の権利をどうやって拡大するか考えたとき、私たちにはこの複雑な問題に取り組む知性と情熱を兼ね備えた提唱者が必要でした。アンと会った瞬間、私はまさに適任の女性に巡り合えたと思いました。私たちは彼女の参加をとても光栄に思います」 子育て支援や育児休暇の整備は、経営者や政府が人々の価値を理解していることを示す2つの有効な方法です。性別による役割を固定することは、労働市場における女性の平等な参画を妨げるとともに、男性が有害な文化上の停滞に陥り続けることにつながります。家族をケアする責任のために休みを取ることを非難するような、働きすぎの文化に搾取され、人々がケアを正当に評価できないという問題に男性も直面しています。ケアをジェンダー平等の核とする会話に男性を巻き込めなければ、ジェンダー全体に有害な影響を及ぼす社会通念が強固になるだけです。 平等に関して、これまでもハサウェイさんは変革を起こすために声をあげてきました。彼女は以前ナイキ財団の提唱者として、児童婚に関する問題意識を高めるため、ケニアとエチオピアを訪問しました。また、2013年には、CNNのドキュメンタリー映画”Girl Rising”のナレーターを務めました。この映画は女性に対する教育の力に焦点を当て、世界中の7人の女性が障壁を乗り越え、夢を追う姿を描いています。 ハサウェイさんは、「ジェンダー平等の前進に関わることができるこの機会を与えられ、光栄に思うとともに、触発されています。ジェンダー平等において既に大きな進展がありました。しかし、今こそ、真の平等が実現できるよう私たちの取り組みを皆で強化する時なのです。」とコメントしています。 女性の経済的エンパワーメントは、UN Womenの戦略的柱の一つで、ムランボ=ヌクカ事務局長のリーダーシップの下での最重要項目です。

翻訳:UN Women 日本事務所

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

寄付する