寄付キャンペーン:2月6日「女性性器切除(FGM)の根絶のための国際デー」によせて FGM(女性性器切除)のない人生を求めて!

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2023年1月31日

反FGMワークショップを開いて女性のエンパワーメントを訴えるガンビアの女性達 写真:国連女性に対する暴力撤廃信託基金
 

2月6日は国連が定めた「女性性器切除(FGM)の根絶のための国際デー」です。FGMとは何でしょうか?

女性性器切除(Female Genital Mutilation、以下FGM)は、アフリカを中心に約2000年前から行われている慣習で、女性の外部生殖器の部分的または全体的な切除をするものです。現地では大人の女性になるための通過儀礼とされ、結婚の条件にもなっている地域もあります。

現在2億人の女性・少女が30カ国でFGMを施されていると言われています。さらに2021年には、416万人の少女にFGMを受けさせられるリスクがあると推定され、この数字はCOVID-19パンデミックのせいで、さらに200万人上乗せされる可能性があります。

FGMはその時だけでなく長期にわたって女性の健康に様々な影響を与えます。例えば、感染を引き起こしたり、異常な傷跡を残したり、疲労を伴う痛みを与えたり、死に至らしめたりすることもあるのです。このような悪影響があるにもかかわらず、未だにこの慣習は無くなっていません。

UN Women親善大使もFGMの経験者です

UN Womenアフリカ親善大使のジャハ・ドゥクレ。写真:UN Women/Nurudeen Sanni

ジャハ・ドゥクレUN Womenアフリカ親善大使はこう言っています。「私は生後1週間でFGMを施され、人生で2回児童婚を経験しました。初めて結婚したとき、私はわずか15歳でした。私の国(ガンビア)だけでも、女性の77%以上がすでにFGMを受けています。世界的には、2億人以上の少女と女性が女性性器切除を受けていると推定されています。毎年、世界中で6億人以上の女の子が彼女らの意志に反して結婚することを余儀なくされています。これは児童婚の夫に何度も何度も妻をレイプする権利を与えていることと同じです。

私が生きている限り、私は毎日目を覚ましたら、FGMは間違っている、児童婚はレイプと変わらないことを世界に叫び続けます。私たちは皆、女性に対する暴力を終わらせる道徳的義務を負っています。私たちはアドボカシーやそれぞれの活動を通してこれを行うことができます。黙っているわけにはいきません。

多くの場合、FGMなどは固定された伝統的な慣行と見なされます。私たちはそれを変えていかなくてはなりませんが、その唯一の方法は、伝統をわかったうえで、それが固定的なものではなく、変えていけるものであることを理解している昔からの指導者と手を携えることです。文化は変わります。私たちにはたくさんの伝統がありますが、コミュニティーから見れば、伝統のすべてが私たちにとって良いわけではないことに気づきます。その時こそ、私たちがそれに終止符を打つ時です。

アマル・アフメドさんのストーリー

写真:アマル・アフメドさん提供

アマル・アフメドさんは、15歳、18歳、19歳の息子を持つ母親でカイロに住んでいます。彼女は10歳の時に、妹とともにFGMを受けるようにうまく誘導されてしまいました。「その時のことはすべて覚えています。麻酔なしに、施術が行われ、身体的だけでなく心理的にも深い傷を残しました。大声で叫んだのですが、だれも聞いてくれませんでした。私の人生はひっくり返り、再び普通の人生を送れなくなりました」「今4人の息子を持っていますが、女性を大事にするよう、有害な慣習には安易に従わないように教育しました。FGMの悪影響を知っている息子たちはFGMを受け入れていません。夫と母親が娘にFGMを施そうとした時、私は断固として断り、彼女の人生を壊さないでと主張しました」と彼女は述べています。アマルさんは世界中の人がFGMが与える身体的・心理的影響を理解して、この因習が無くなることを強く願っています。

UN WomenはFGMを根絶するためにどんな活動をしているのでしょうか

① 伝統的な指導者と連携してFGMの因習をなくそうとしています

写真:UN Women

まず男性を巻き込むことです。ギリフイダ・ゲガサ・シュランブ酋長、55歳はタンザニアのいまだにFGMが行われている地域の伝統的リーダーですが、2016年にUN WomenのFRM撲滅プロジェクトに参加して以来、FGMと闘っています。彼は次のように述べています。「私には女性・少女に悪影響を与える規範や習慣を変えていけるよう働きかける力があります。成人式の形態をFGMなしに行えるよう、他の男性たちと一緒に啓発活動を行っています。私の地域では、過去3年間に96人の族長がFGMを廃止し、1500人の少女が救われました。UN Womenはこのキャンペーンを続けられるよう支援してくれています」

② FGM施術師が別の仕事で生計を立てられるよう支援しています

UN Womenは今までFGMの施術をすることで生計を立ててきた女性たちの支援もしています。ヤッタ・ファフンブレさん、65歳は2020年まで大きな「森の学校」(FGMを含む成人になる儀式を学ぶ学校)をリベリアの北部で運営していました。UN WomenがFGM施術師に別の生計の道を提供するプログラム立ち上げ、300人が参加していることを聞き、彼女もその一人となりました。彼女は語っています。「ついに35年間にわたる『森の学校』に終止符を打つ時が来ました。何人もの人からやめるように言われましたが、問題はやめてどのように家族を支えていけるかでした。でもUN Womenのプログラムが答えを出してくれました」彼女は今仕出し屋になって、自分の作った料理を皆が喜んで食べてくれて、報酬ももらえることにとても満足しています。

ご寄付でできることの例

  • $3(330円) FGM根絶のスピードを上げるプログラムの実施
  • $12(1,300円) リベリアの少女一人をFGMから救えます
  • $25(2,700円) FGMの認知度を高めて社会を変えていく活動の実施
  • $30(3,300円) FGMを啓発するキャンペーンの支援
  • $54(5,900円) リベリアでFGM被害者ひとりが立ち直って自立する支援
  • $80(8,800円) FGM被害者に緊急治療の実施

このような活動をしているUN Womenにぜひお力をお貸しください

ご寄付は手数料を引いて全額UN Womenに送金され、関連プロジェクトに拠出されます

■インターネットでクレジット決済を利用される方

 以下のURLから1口500円からでもお申込みいただけます。

https://www.unwomen-nc.jp/donation/#kifu

「団体へのメッセージ」に”FGM”とご支援先がわかるようにご記入ください。

■インターネットを利用されない方

以下の、郵便局からの振り込みのご利用をお願いいたします。
郵便局 振替口座番号:00240-7-43928
    口座名義:NPO法人国連ウィメン日本協会
    通信欄:「FGM」

カテゴリ: ニュース , 寄付・キャンペーン

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