UN Womenが『フェミニスト気候正義:行動の枠組み(Feminist climate justice: A framework for action)』を刊行(2023年11月)
2024年1月4日
気候危機は、ジェンダー平等や人権の進歩を脅かし、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を阻害する、現代における最も差し迫った問題です。地球の気温上昇と国家の公約が果たされていないことを背景に、女性、少女、多様なジェンダーの人々が、気候政策の意思決定に自分たちの声を聞くよう要求しています。
その様な人々の多様な要求に答えるために、この報告書は、相互にリンクした4つの側面(認識、再分配、表現、補償)と相互依存と交差性の原則を通じて、フェミニストの気候正義を達成する方法について説明しています。強靭な低排出経済に移行するために各国が何をすべきかについて実践的なガイダンスを提供するとともに、緊急に必要とされている変革を推進する上での女性、少女、多様なジェンダーの人々のリーダーシップを認識しています。この枠組みがどのように適用できるかを示す1つの例として、世界の食料システムに焦点をあて、ジェンダーに配慮した気候変動対策の説明責任に対する主要な障壁とその克服方法を分析しています。
フェミニスト気候正義のビジョンは、誰もが差別から解放され、健康で持続可能な地球で繁栄し、あらゆる人権を享受できる世界です。この概念的枠組みにより、UN Womenは、この現状に対するフェミニストの代替案を議論する場を開き、UN Womenの重要な報告書『世界の女性の進歩』の次の版に気候危機の時代におけるジェンダー平等に関する最も重要な情報を提供することを目指しています。
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