軍事作戦の激化、ラファの70万人の女性と少女にさらなる死と絶望をもたらす
2024年5月12日
2024年5月6日
UN Women(国連女性機関)がラファで実施した新しい調査データによると、聞き取り調査に応じた女性の93%が危険を感じ、半数以上が緊急の治療が必要な病状を報告しており、肉体的・精神的絶望の深さが浮き彫りになりました。イスラエルの地上侵攻がさらに進めば、この数字は急上昇することでしょう。
ニューヨーク、5月6日 - ガザ地区南部の都市ラファの人口は、わずか7カ月の戦争で25万人から140万人へと5倍に膨れ上がり、女性と少女の心身の健康状態が急速に悪化していることが、UN Womenが収集した新たなデータで明らかになりました。ラファの70万人の女性と少女は、爆撃と殺戮から逃れるための行き場を失い、死傷の差し迫ったリスクは、地上侵攻によってさらにエスカレートするでしょう。
戦争が始まって以来、ガザでは1万人以上の女性が殺害され、そのうち6,000人の母親の子ども19,000人が孤児となっています。45歳の女性は、「安全も安心もありません。私は自分の命、夫の命、そして子供たちの命がいつ失われてしまうか恐れています。今後100年間、このことについて話すとしても、私たちが経験している恐怖は言葉では語りつくせません」
UN Womenの調査データは、ラファの女性と少女の生活の悲惨な現実を明らかにしています。
1.ラファは現在、行き場のない70万人の女性と少女を受け入れています。回答者の93%が、自宅や避難所の中で安全ではないと感じていると回答しています。
2.80%以上の女性がうつ状態を訴え、66%が眠れず、70%以上が不安や悪夢に悩まされています。
3.調査対象となった女性の半数以上(51%)は、戦争が始まって以来、緊急の医療処置を必要とする病状を抱えており、62%は必要な医療費を支払うことができない状況です。
4.インタビューを受けた現在妊娠中または10月7日以降に妊娠している女性の10人中6人以上が合併症を訴えており、その95%が尿路感染症を報告しています。80%が貧血。30%が早産、50%が高血圧性疾患です。授乳中の母親がいる家庭では、72%が母乳育児や赤ちゃんの栄養ニーズを満たすことに課題があると報告しています。
5.ラファの女性は、子どもの心身の健康を守るために奮闘する一方で、特にテントや過密状態の家庭では、介護や家事の負担が増大しています。男女の回答者の10人中8人(79%)が、母親は男性よりも成人した家族や子どもの心の支えとなる責任を負っていると回答しています。
「ラファの女性と少女は、ガザの他の地域と同様、すでに絶え間ない絶望と恐怖の中にあります。地上侵攻は耐え難くエスカレートしており、さらに何千人もの民間人を殺害し、何十万人もの人々が再び避難を余儀なくされるリスクを生み出しています。私たちは民間人を守らなければなりません。私たちは、即時停戦と、ガザ全域への人道支援物資の円滑な配布を求めます。平和の必要性は、かつてないほど緊急性を増しています。これが私たちの唯一の希望です」と、UN Womenのシマ・バフース事務局長は述べています。
UN Womenは、2024年3月25日に採択された国連安保理決議2728(2024)の履行を求め、即時停戦、すべての人質の解放、人道支援への円滑なアクセスを求めています。
出典:2024年4月末までにラファの回答者360人(女性182人)を対象としたUN Womenの一次データ収集。
UN Womenが苦境にあるガザの女性と少女に人道支援を引き続き提供できますよう、ぜひお力をお貸しください!
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