ガザ支援第8弾:パレスチナの女性主導団体への緊急支援が今こそ必要です! パレスチナの女性主導団体は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で展開されている 人道的対応の最前線で活躍しています
2024年6月14日
UN Women (国連女性機関)ジェンダー・アラート(UN Women Gender Alert)によると、ガザ地区の女性の80%は食料支援に頼って生き延びており、女性主導団体は彼女たちを支援する独自の体制を整えています。
2024年6月10日
カイロ/ニューヨーク – UN Womenが発表したガザ地区での戦争に関する最新のジェンダー・アラートは、パレスチナの女性主導団体が直面している様々な課題を明らかにし、人命を救うための揺るぎないコミットメントに光を当て、同団体による現地での活動への緊急投資を呼びかけています。
女性主導団体は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の最も危険で困難な地域で活動しています。彼らはコミュニティに広く働きかけられる能力を有しており、最も支援を必要としている女性と少女に手を差し伸べるのに最適な立場にあります。UN Womenは、過去8カ月にわたる戦争で、食料安全保障からシェルター、健康、安全に至るまで、さまざまな分野で女性と少女の生活がどのように悪化しているかを記録した一連のジェンダー警告(Gender Alert)を発表しました。2024年4月に収集されたUN Womenの新たなデータによると、ガザ地区で聞き取り調査を行った女性の80%以上が食料支援に依存していると報告し、83.5%が受けた支援は家族の基本的なニーズを満たすには不十分であると報告しており、女性の基本的な生存条件は悪化の一途をたどっています。
6月10日、UN Womenは、女性主導団体の活動に焦点を当てたジェンダー・アラート第4号を発表しました。本報告書は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で活動する25のパレスチナ人女性主導団体に対するUN Womenの評価結果を詳述しています。このアラートによると、この悲惨な状況にもかかわらず、これらの団体が人道的対応の最前線に立っていることが良くわかります。これら25の団体は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で1,575人のスタッフのネットワークを維持しています。調査によると、調査対象団体の89%がオフィスの被害を受け、35%が完全なオフィスの破壊に見舞われています。これらのオフィスは運用ハブとして機能し、支援と調整を提供するために不可欠です。
アラートは、このような逆境の中でも、60%近くの団体がフル稼働できていると報告しています。女性主導団体が地域社会にコミットしていることは明らかで、88%が緊急支援にシフトし、非食料品の配布(64%)、食料品の配布(56%)、現金支援(48%)、心理社会的支援やケースマネジメントなどの保護関連サービスなどの必要不可欠なサービスを提供しています。女性主導団体の活動は極めて重要で、状況に合わせて事業の適応と調整を続けていますが、財政難は深刻で、女性主導団体の56%が資金の減少を報告し、88%が重大な財政難に直面しており、これが重要なサービスを提供する能力を妨げています。
「ガザ地区とヨルダン川西岸地区の女性主導団体の活動は、女性と少女の生存だけでなく、希望と尊厳、そして支援する人々のより良い未来の可能性を維持することにも深く関係しています。レジリエンス(強靭性)への投資は、単に重要であるだけでなく、誰一人取り残さない包摂的な対応の鍵となります」と、UN Womenのシマ・バフース事務局長は述べています。
UN Womenと女性主導団体は、危機と復興の中で同団体が果たす極めて重要な役割を認識し、国際社会とステークホルダーに対し、最も支援を必要としている女性と少女に手を差し伸べるために不可欠な、女性主導団体に積極的に資金を提供するよう強く要請します。加えて、人道的支援へのアクセスの拡大、これらの団体による人命救助対応の強化、真に効果的で包摂的な人道的対応を確保するために、すべての人道的調整構造に女性主導団体を含めることも提唱します。
UN Womenが女性主導団体とパートナーを組んで実施していること【ジェンダーアラートより】
10月7日以来、UN Womenは女性主導団体と協力して、36,000人以上の人々-主に女性と少女-に緊急支援を行いました。UN Womenとパートナーは、ガザとヨルダン川西岸地区の17,372人の女性と子どもに緊急キットを配布しました。その中には、補助器具、医薬品、衣類、食料が含まれていました。
UN Womenは 移動診療所を立ち上げ、パートナーを支援して16,915人の女性に心理社会的カウンセリングを提供しました。また、女性主導団体を通じて、約2,300 の冬服がガザのラファとカーン・ユーニスで避難民となった避難民の女性や少女に配布されました。
UN Womenはさらに、女性主導団体の組織的・能力的強化を小口資金を通じて支援し、人道支援における女性のリーダーシップの促進に努めてきました。女性主導団体とのパートナーシップのもと、UN Womenは、ガザでの戦争とヨルダン川西岸での戦争激化の影響を受けている女性たちの声を増幅し、彼女たちの話を記録し、人道支援、救援、復興活動への女性の参加を提唱しています。
UN Womenが奨励していること【ジェンダーアラートより】
● ガザでの支援物資配布に女性主導団体を積極的に活用し、資金を提供する。特に支援が届きにくい女性や少女がサービスを受けられるよう担保する。
● ガザの女性主導団体に資金を提供し、その運営能力の回復に努める。これには団体への賃貸料援助、被害修復の支援、備品の援助が含まれる。心理社会的支援やトラウマ・セラピーのための資金も含まれるべきである。
● 女性主導団体に人道的調整機構に参加する機会を十分提供し、具体的な支援活動、例えば現金配給、生計支援、食糧安全保障、非食糧品配給などへの参加を容易にする。
● 女性主導団体の資金調達委員会への参加を促進する。これによって、危機の影響を受けた女性と少女の権利やニーズに沿った資金調達の優先順位、資源配分、選考基準に関する議論を展開することができる。
● 女性主導団体の地方議会、自治体、人道支援団体が設置する緊急委員会への参加を確保し、女性のニーズと優先事項に適切に対応できるようにする。
● 復興と早期復旧が始まる時には、女性が意思決定したり、活動に加われる場を作り、女性たちが救援や経済復興の機会から恩恵を受けられるようにする。
Gender Alertはこちらからご覧ください。
現地の女性主導団体は、UN Womenの最も大切なパートナーです
その団体が力を十分発揮できますよう、ぜひお力をお貸しください!
■インターネットでクレジット決済を利用される方
以下のURLから1口500円からでもお申込みいただけます。
https://www.unwomen-nc.jp/donation/#kifu
団体へのメッセージ」に”ガザ危機”とご支援先がわかるようにご記入ください。
■インターネットを利用されない方
以下の、郵便局からの振り込みのご利用をお願いいたします。
郵便局 振替口座番号:00240-7-43928
口座名義:NPO法人国連ウィメン日本協会
通信欄:「ガザ危機」