「世界難民の日」に向けたUN Womenの声明
2024年6月25日
「世界難民の日」にあたり、UN Women(国連女性機関)は各国政府に対し、女性と少女の難民の権利を認め、彼女たちが緊急に必要としているサービス、支援、保護を提供するのに求められる相当額の投資を行うよう要請します。
2024 年 6 月 20 日
紛争、社会経済的不安定、人道的危機により、何百万人もの人々が家を追われ続けています。2023年9月までに、世界中で1億1,400万人が強制的に家を追われました。女性と少女にとって、このような大規模な強制退去は、しばしば深刻な権利侵害と生計の喪失をもたらします。
難民の女性と少女、それと並んで受け入れコミュニティの人々をエンパワーすること、そして、社会的保護制度、生計、教育の機会へのアクセスを確保することは、難民対応計画とマルチ・ステークホルダー・パートナーシップ(複数の利害関係者間のパートナーシップ)の最重要課題でなければなりません。こうした取り組みは、女性と少女の生活だけでなく、そのコミュニティをも変えることができるのです。
UN Womenは、女性と少女が私たちを最も必要としている現場で活動しています。私たちは、女性主導の組織や難民女性グループなど、国や地域の関係者と協力しながら、避難民の女性と少女のレジリエンス(強靭性)とリーダーシップに投資することに専心しています。その一例として、モルドバでは難民女性と協力して経済的エンパワーメントの取り組みを行っています。ウガンダでは、市民社会と連携して、UN Womenは入植地の難民にメンタルヘルスと心理社会的支援のサービスを提供しています。カメルーンでは、ナイジェリアのボコ・ハラムによる暴力から逃れる前に学校を中退し、早くに結婚した女性たちと協働しています。彼女たちは現在、家族を支え、他の女性を指導し、レジリエンスを高めるためにコミュニティ支援グループを組織することができるようになっています。ヨルダンでは、政府および市民社会とのパートナーシップのもと、オアシス・プログラムを通じて、シリア難民と障がいのある女性を含むヨルダン人女性に、非常に重要なキャッシュ・フォー・ワーク(国連ウィメン日本協会注:被災者自ら支援活動に従事してもらい、その対価を支払う支援手法)、技能開発、そして、幼児期のサービスを提供しています。バングラデシュのコックスバザールでは、2018年以降、UN Womenはロヒンギャの女性たちの製品を販売する市場の設立などを通して、彼女たちのリーダーシップ、生計、生活スキルの強化を支援しています。グアテマラでは、UN WomenはUNHCRとともに「プロテクション・クラスター」の共同議長を務め、強制避難民が直面するジェンダーに基づく暴力を含む保護リスクが軽減され、対処されることを確実にしています。
このような状況下で私たちが共に活動している女性たちは、すべての難民の女性と少女が自分たちの生活とコミュニティを変えうる能力を持っていることを実証しています。
UN Womenは各国政府とパートナーに対し、難民の女性と少女たちの権利を認め、彼女たちの未来に断固とした投資を行うよう求めます。これには、彼女たちの安全、心の健康、教育、住居、医療、安全で合法的な亡命を求める道を確保することが含まれます。それは、難民の女性たちが自分たちの生活に影響を与える意思決定プロセスにおいて意味のある役割を果たし、彼女たちの潜在能力を最大限に引き出すための持続可能で包括的な解決策に向けて貢献できるようにすることを意味します。
UN Womenは、すべての難民女性と少女がその権利を享受し、自ら選択した生活を送ることができる世界を実現するために、揺るぎないコミットメントを表明します。
UN Women statement for World Refugee Day | UN Women – Headquarters
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会