パレ・デ・ナシオン(ジュネーブ)でのメディアブリーフィング: UN Womenパレスチナ特別代表マリーズ・ギモン
2024年7月1日
2024年6月21日
6月10日から18日にかけて、UN Womenパレスチナ特別代表がガザを訪問し、現地で重要なサービスを提供している女性主導組織の代表と面会しました。これは、帰国後、ジュネーブのパレ・ド・ナシオンで行われたメディアへのブリーフィングの要約です。
私はガザ地区での1週間の任務を終えたところですが、私が見たものは筆舌に尽くしがたいものでした。ケレム・シャロームの交差点に入り、背後で柵が閉まった瞬間、荒廃した世界に閉じ込められたように感じました。住宅、病院、学校、大学、デイケアセンターが破壊されていました。中心部に近づくと、見えるのは、間に合わせのテントを張り、欠乏の世界に閉じ込められた男性、女性、子どもたちの姿でした。
ガザでは100万人以上の人びとが、安全な場所を失い、絶え間ない避難生活を余儀なくされています。ガザにはもはや女性や少女にとって安全な場所はなく、その多くがすでに何度も(5〜10回)避難を余儀なくされており、基本的なサービスを受けられていません。人々は、道路、農地、損壊した建物など、利用可能な空き地に移動しています。彼らは、設備も乏しくて生活を支えてくれることも不可能な、ますます狭い場所に避難させられているのです。
約9カ月にわたる戦争の後、国民は食料安全保障、住居、健康、生計を確保するための手段と能力をほぼ完全に奪われています。女性たちは「いつになったら家に帰れるの?」と聞いてきました。避難するたびに、より多くの損失と恐怖を経験してきたのです。
ガザの人々は戦争の停止を求めています。この紛争は、毎日より多くの破壊と殺戮をもたらしています。これに終止符を打たれなければなりません。「男の子も女の子も、この戦争はいつ終わるのかと私に尋ねました」、でも私は彼らに答える言葉を見つけることができませんでした。
ガザは200万以上の喪失の物語を語っています。私が出会った女性は皆、愛する人を失ったストーリーを持っています。10,000人以上の女性が命を落としました。6,000世帯以上が母親を亡くしました。100万人の女性と少女が、尊厳を失い、家を失い、家族を失い、記憶を失いました。
今回の訪問では、戦争、破壊、資金削減などの困難にもかかわらず、重要なサービスを提供し続けている女性主導の組織と面会しました。私の訪問に先立ち、これらの団体の1つとの会合で、彼らは「問題は女性たちが何を必要としているかではなく、彼女らが何を望んでないかであるべきです。女性は死にたくないし、愛する人を埋葬したくないし、一人で苦しみたくないのです」と言っていました。ガザでの私の経験は、このメッセージがいかに大切かを明らかにしてくれました。パレスチナの女性団体は、事務所の破壊、安全上のリスク、資金の減少などの大きな課題に直面しているにもかかわらず、シェルターや心理社会的支援などの命を救うサービスを提供しています。彼女たちが重要な人道的活動を維持し、意思決定の場により多くの女性が参加できるよう、財政的支援を提供することが不可欠です。
ガザの人々、特にこの戦争の矢面に立たされた女性と少女の権利と尊厳を守ることは極めて重要です。私たちは毎日、ソーシャルメディアやテレビでこれを生で見ています。
女性は危機的状況に陥ると立ち上がる傾向があり、これは世界中で見られ、ガザ全域で見られます。私が出会った女性たちは、戦争の終結を訴えると同時に、彼女たちが直面している状況、家族が直面している状況、コミュニティが直面している状況に全力で対応しています。紛争は決してジェンダーに中立ではありません。だからこそ、あらゆる年齢の男性と女性が意思決定のテーブルに座り、人道支援に完全にアクセスできるようにすることが非常に重要なのです。
合わせて、ガザ支援キャンペーンをご覧ください。ガザ支援第8弾:パレスチナの女性主導団体への緊急支援が今こそ必要です! パレスチナの女性主導団体は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で展開されている 人道的対応の最前線で活躍しています
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会