「女性が主導する組織は、スーダンにおける人道支援活動のヒーローです」 – 活動家シャザ・アフメド氏へのインタビュー
2024年9月4日
2024年 8月5日
スーダン軍と即応支援部隊との戦闘により、2023年4月15日以降、790万人が国内避難民となり、民主主義と安定に向けて、それ迄に達成された多くの成果が逆行することになりました。女性と少女は、この危機によって他に類を見ないほど大きな打撃を受けており、女性特有のさまざまな課題に直面しています。紛争から1年後の今、7,000人以上の初産女性が栄養や健康上のニーズのために死の危機に瀕し、670万人以上がジェンダーに基づく暴力の危険にさらされました。
UN Womenは、紛争が始まって以来、スーダン内の、また、流浪の身となった女性と少女を支援するために、地元の女性の権利団体と協力してきました。UN Womenは最近、ジェンダーに基づく暴力の生存者への支援、メンタルヘルス支援、飢饉予防計画の一環として命を救うための支援を提供するスーダンの女性主導組織、ナダ・エル・アズハルの事務局長であるシャザ・アフメド氏に話を聞きました。
アフメド氏は最近、国連の経済社会理事会においてスーダンの状況についてブリーフィングを行い、その後で、スーダンの紛争における女性の状況についてUN Womenに語りました。
スーダンの女性と少女の状況はいかがでしょうか?
スーダンの女性と少女は、保護違反の中でも特にジェンダーに基づく暴力に直面しています。彼女達は、コミュニティで、退去の旅路で、そして他の国への避難の際中に、ジェンダーに基づく暴力に直面しています。
ナダ・エル・アズハルさんは、望まない妊娠や性感染症を抱えて生活している何百人もの女性や少女たちに関わっています。「私たちは、深刻な状況や避難のためにトラウマを抱え、命を絶とうとした女性や子どもたちに支援を提供しています。また、移動中の女性への支援も行っています。彼らのほとんどは、避難の旅の間に深刻な暴力に遭っています。」
同時に、女性や少女は、生計手段、教育、ビジネスを失ったため、大きなリスクに晒されています。
社会的には、女性や思春期の少女たちは、出身地からなじみのない場所へ、都市部から農村部へと移動すると社会生活が以前とは全く異なるため、さらなる課題に直面しています。
紛争の中で女性と少女を助けるために何をすべきでしょうか?
私たちは、この危機が何であるかを認識する必要がありますが、それは保護とジェンダーに基づく暴力の危機なのです。少なくとも2つのアクションが緊急に必要です。
1. 紛争関連の性暴力犯罪に焦点を当てることを含めて、保護と説明責任の措置を強化する。
2. 私たちは、私たちの中で最も弱い立場にある人々を認識し、紛争関連の性暴力の結果として生まれた子どもたちを支援するための信託基金を設立する必要がある。
私は、女性と子どものニーズに取り組み、彼女たちをスーダンの人道支援活動の中心に据えるための共同の努力を呼びかけます。
私たちは、彼らのさまざまなニーズ、様々な困難、様々な解決策に対処する必要があります。また、彼女らが十分に相談でき、十分に仲間を代表していることを確認したいと考えています。例えば、障がいを持つ女性と少女に焦点を当てる必要があります。なぜなら、彼らのニーズや関心は全く異なるからです。
スーダンの女性や少女を支援するために、地元の団体や国際社会は何をしていますか?
国際社会は私たちに非常に献身的で、保護対応や健康・教育のニーズを支援しています。しかし、女性、特に障がいを持つ女性に対する特定のニーズに関しては、まだ大きなギャップがあります。
UN Womenは、スーダンの女性の声をまとめ、増幅する上で非常に重要な役割を果たしています。私は、UN Womenが、様々な分野や多様な女性たちが団結して、自分たちのリスクや懸念について話し合い、解決策を見つけられるよう、彼女たちのつながりとコミュニケーションを支援している多くのプラットフォームに参加しています。
人道支援の分野で働くことは、常にプロセスなのです。私たちは常に能力開発(キャパシティ・ビルディング)や国際的な専門知識を必要とし、他国や同様の状況の経験を活用する必要があります。しかし同時に、私たちは、それを可能な限り地域の状況に合ったものとし、そして、必要に応じて国際的なものとすることが非常に重要であると信じています。
従って、地元の組織、特に女性が主導する組織は、スーダンでの人道支援活動のヒーローであると感じています。
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会