2024年「女性に対する暴力撤廃国際デー」オンライン チャリティ イベント 開催報告

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2024年12月11日

「ガザにおける女性や少女に対する暴力について」

国連ウィメン日本協会では、世界の女性と少女を取り巻く課題を多くの方々に知っていただくために毎年イベントを開催しています。2024年10月の「国際ガールズデー」に引き続き、2024年12月7日には「女性に対する暴力撤廃国際デー」のイベントを、公益財団法人日本女性学習財団との共催で実施しました。

11月25日は、国連が定める「女性に対する暴力撤廃国際デー」です。
国連では、この日から12月10日の「人権デー」までを「女性に対する暴力撤廃16日運動」として、この問題に対する認識を高めるためのグローバル・キャンペーンを行っています。この期間、世界中がキャンペーンのシンボルカラーであるオレンジ色で染められます。

イベントでは講師として、現在、UNRWAガザ事務所に勤務し、資金調達、食糧、シェルター、水と衛生、保健など緊急支援のコーディネーションをしておられる吉田美紀氏をお迎えし、現地の女性たちの状況を伺いました。

国連ウィメン日本協会の橋本ヒロ子理事長に続いて日本女性学習財団の野村浩子理事長のご挨拶の後、吉田氏からガザ紛争前後の概要、現在の人々の生活や支援組織の活動、非常事態下で社会的弱者となりやすい女性への暴力、日本の支援等について説明いただき、UNRWA制作のビデオを視聴しました。

2023年10月のガザ侵攻前の現地は、難民キャンプへ食糧など物資が自由に入ってこない、また、インフラも足りていない状況でしたが、日本を含む海外からの医療支援を受け、厳しい環境の中でも子どもたちは継続して教育を受けることも出来ていました。しかし、侵攻以降は食糧・水不足、医療の崩壊、子どもたちの教育停止等が起きており、人々の精神的トラウマも深刻です。また、侵攻による人道支援関係者の死亡数が過去最高となり、これまでにない危機を迎えています。

このような法と秩序が崩壊した社会の中で、支援から取りこぼされてしまっているのが女性です。健康面では、不衛生性な環境下での感染症罹患や生理用品の不足、妊婦の栄養不良、病気介護の役割を担う女性は、A型肝炎の罹患率も高いとのことです。ジェンダーに基づく差別・暴力も起きていますが、このような現地の状況から全体数を把握することは難しく、訴えても解決しないと諦めて声を上げない被害女性たちも多く、支援団体も紛争の影響から適切な支援を行うことが難しい状況です。

そんな厳しい現地において、日本はガザ人道支援の中心的役割を担っているとのことです。日本にいる私たちには、まだたくさん支援出来ることがあります。

これからも国連ウィメン日本協会は世界の女性と少女のために息の長い、継続的な支援を続けてまいります。皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

吉田氏講演中に紹介した動画はこちらから
https://youtu.be/hZf0Ys80rYA


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カテゴリ: イベント , ニュース

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