2025年 国際女性デー: すべての女性と少女のために ー 権利、平等、エンパワーメントを
2024年12月24日
2024年12月20日付
「すべての女性と少女のために: 権利、平等、エンパワーメントを」をテーマに2025年3月8日の国際女性デーを祝いましょう。
今年のテーマは、すべての人に、そして、誰一人として取り残されることのないフェミニズムの未来のために、平等な権利、力、機会を与える行動を呼びかけるものです。このビジョンの中心となっているのは、永続的な変革の触媒として、次世代、つまり、若者、特に若い女性や思春期の少女たちに力を与えることです。
2025年は、「北京宣言と行動綱領」の30周年にあたり、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントの世界的な追求において極めて重要な時です。1995年に中国の北京で開催された第4回世界女性会議において、189カ国の政府によって採択された北京宣言と行動綱領は、現在でも世界における女性と少女の権利のための最も先進的で広く支持されている青写真です。この綱領は、私たちの生活の重要な分野、すなわち教育、健康、平和、メディア、政治参加、経済的エンパワーメント、女性と少女に対する暴力の撤廃などに影響を与える政策、プログラム、投資の指針となっています。持続可能な開発目標の達成まであと5年しかない今、気候正義(気候変動によって生じた不平等や不公正を是正し、すべての人々の暮らしと生態系の尊さを重視した取り組みを行うこと)やデジタル技術の力をめぐる新たな優先課題と並んで、これらの問題に取り組むことは急務です。
また、北京宣言と行動綱領の30周年は、増大する不安と複合化する危機、民主主義への信頼の低下と市民的空間の縮小の中で迎えることになります。昨年だけでも、6億1200万人の女性と少女が武力紛争の残酷な現実の中で生活しており、その数はわずか10年で50%も増加しました。
北京宣言と行動綱領の30周年を記念するUN Womenの世界的キャンペーン「すべての女性と少女のために」の旗印の下、今年の国際女性デーは3つの主要分野で行動を起こすことを呼びかけています:
1. 女性と少女の権利の促進: あらゆる形態の暴力、差別、搾取に立ち向かい、女性と少女の完全なる人権のために絶え間なく闘うこと。
2. ジェンダー平等の推進: 制度的障壁に取り組み、家父長制を解体し、根強く残る不平等を変革し、若者を含む社会から疎外された女性と少女の声を高め、包摂性とエンパワーメントを確保すること。
3. エンパワーメントの促進: 教育、雇用、リーダーシップ、意思決定の場への包括的なアクセスを確保することにより、権力構造を再定義すること。若い女性と少女がリーダーシップをとり、革新する機会を優先すること。
あなたの住むコミュニティで行動を起こすよう、メディア、企業リーダー、政府、コミュニティ・リーダー、市民社会、青少年、その他影響力のある人々に働きかけましょう。女性の権利とジェンダーの平等を促進するために行動を起こし、投資するよう、リーダーに要請しましょう。国際女性デーのストーリーやメッセージをデジタルプラットフォームで共有し、対話を促し、行動を喚起しましょう。
力を合わせれば、私たちはジェンダー平等を達成するために格差を埋める世代となることができるのです。
北京宣言と行動綱領は女性の権利というアジェンダを一変させました。
1. 法的保護: 1995年以前は、ドメスティック・バイオレンス(DV)に対する法的制裁を設けていたのはわずか12カ国でした。現在では、193カ国で1,583の立法措置がとられており、そのうち354の措置はドメスティック・バイオレンスに特化しています。これらの法律は、虐待や不処罰を容認しない集団的拒否を表しています。
2. サービスへのアクセス: 北京行動綱領は、暴力のサバイバーのためのシェルター、法的扶助、カウンセリング、ヘルスケアといった必要不可欠なサービスを要求するものです。これらのサービスは世界的に拡大し、数えきれないほどの女性と少女に重要なライフラインを提供してきました。
3. 若者の参加: 北京アジェンダは、今日のジェンダー正義のための運動を形成し、デジタルプラットフォームを活用し、平等のための活動を推進している若いフェミニストたちの新しい波を起こしました。
4. 社会規範の変化: 第4回世界女性会議アジェンダで採択された合意は、世界中の女性の権利運動に火をつけ、有害な固定観念、考え方、慣習に挑戦し、男女平等の政策、法律、制度への道を開きました。
5. 平和構築への女性の参加 北京行動綱領は、意思決定レベルを含め、紛争解決および紛争予防のあらゆるレベルにおいて、女性の完全かつ平等な参加を増やす必要性を強調しました。現在、「女性、平和、安全保障」(WPS)に関する国家行動計画を策定している国は112カ国あり、2010年のわずか19カ国から大幅に増加しています。これらの国家行動計画は、平和構築と紛争後の復興への女性の参加を促進し、意思決定を行う職位への女性のアクセスを可能にし、紛争における性的暴力に対処するための新たな法律への道を開く上で重要な役割を担ってきました。
1995年の北京行動綱領の採択以来、女性の権利は大きく前進してきましたが、それにも関わらず、世界は、新たな危機や重なり合う危機、そして、権利の侵害を経験しています。今年の国際女性デーは、UN Womenとともに女性の権利のために前進しましょう。世界は一歩も後退するわけにはいかないのです。
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会