『女性性器切除(FGM)は女性と少女に対する暴力である』

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2025年2月12日

女性性器切除の根絶のための国際デーに関するUN Womenの声明

2025年2月6日付

今年の女性性器切除(FGM)の根絶のための国際デーに、私たちは、この重大な人権侵害を終わらせるための取り組みを加速させ、強力な連携を築き、大胆な行動を推進するために、目的と緊急性をもって団結します。

世界中で2億3,000万人以上の女性と少女がFGMの傷跡とともに暮らしており、2016年以来、15%も増加しています。このような暴力を正当化することはできません。FGMは、貧困や文化的伝統を口実にゆるされるものではありません。女性の経済的エンパワーメントは、このような有害な慣習を支える連鎖を断ち切るために極めて重要です。同様に重要なのは、FGMは医療現場で行われる場合には容認されるという誤った考えを打ち破ることです。世界保健機関(WHO)は、医療化することは何の利益ももたらさないし、害を減らすものでもないと明言しています。私たちは文化的伝統を尊重する一方で、代替的な通過儀礼、つまり少女を暴力にさらすことなく祝福する儀礼が受け入れられなければならなりません。

変革は手の届くところにあります。政府、市民社会、宗教指導者、伝統的指導者、そして国連は、公約を永続的な行動に移さなければならなりません。ガンビアのような国々でFGMの禁止が守られ、インドネシアやスリランカでは慣習の撤廃に努め、リベリア、マラウイ、ザンビアでは伝統的指導者をエンパワーするなど、大胆なアドボカシー活動や法改正によって前進がもたらされつつあります。アフリカ伝統的指導者評議会(The Council of Traditional Leaders in Africa)は、地域のリーダーシップがいかに有害な規範に異議を唱え、人権を擁護できるかを例証しています。

UN Womenと国連システムは、女性に対する暴力をなくすための国連信託基金 (UN Trust Fund to End Violence Against Women)を通じて女性運動と市民社会組織を全面的に支援し、世代平等行動連合 (Generation Equality Action Coalition)とEU・UN Women ACTプログラムを通じて変革の原動力となり、揺るぎない姿勢を維持していきます。

私たちは、北京宣言と行動綱領の30周年を迎え、FGMや児童婚のような有害な慣行を終わらせることを明確に約束した持続可能な開発目標(SDGs)の2030年という期限に近づくにつれ、私たちは、すべての女性と少女の権利、平等、エンパワーメントの実現を求めて改めて呼びかけます。

(原文)
Female genital mutilation is violence against women and girls | UN Women – Headquarters

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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