ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、女性たちは人道的、経済的、法的取り組みをリードしています
2025年2月15日
2025年2月6日付
ウクライナにおける全面戦争が3年間続いた後、ロシア戦争の矢面に立たされているのは女性たちです。
しかし、暴力や強制退去に耐えながらも、全国の女性たちはレジリエンス(回復)と平等を訴え続けています。

ウクライナの人道支援の最前線に立つ女性たち
前線からわずか数キロのハリコフでは、ハリーナ・ハルラモワさんが、紛争地帯の障がい者や住民に人道支援を提供する組織「Volunteer-68」を率いています。
「全面戦争が3年近く続いた後は、行動を起こさなければならないと感じるものです」と彼女は言います。「私たちの支援がなければ、私たちが奉仕する人々は非常に困難な状況に陥っていただろうと思います。」
2022年に設立された彼女のチームは、危険な地域から1万人以上を避難させ、10万個以上の支援物資を届けてきました。彼女の組織は、障がいを持つ女性や高齢者など、最も弱い立場にある人々に焦点を当てています。UN Womenの支援を受けて、Volunteer-68は、特に厳しい冬の時期に、食料、医療品、防寒着を必要としている人々に届ける上で極めて重要な役割を果たしてきました。
「私たちは常に現場での活動を拡大する機会を探しています。残念ながら、ウクライナ政府も市民社会も増大するニーズに対処できないからです」とハルラモワさんは述べました。「大変な仕事であることはわかっていますが、ざん壕にいる人々はもっと大変なのだから続けなければならないと自分に言い聞かせて、前進し続けるだけです。」

ウクライナの女性のエンパワーメント:経済回復とリーダーシップ
リュボフ・プラヴディナさんの組織「New Ukrainian Narratives」は、女性の社会経済的エンパワーメントとリーダーシップを支援することで、強靭なウクライナの市民社会の構築に取り組んでいます。
同団体の旗艦プロジェクトである「ZMIST」(「コンテンツ」)は、国内避難民の女性がビジネスマネジメント、デジタルリテラシー、リーダーシップのスキルを身に付けるのを支援することに焦点を当てています。UN Womenの支援を受け、 ZMISTは3,500人の国内避難民の女性を支援してきました。
「私たちは、ウクライナの7つの地域から何千人もの女性が新しいコミュニティに溶け込むのを支援する大規模なプロジェクトを実施することができました」とプラヴディナさんは述べました。
「私たちが始めたとき、多くの女性が道に迷い、方向性を見失っていました」と彼女は付け加えました。「しかし、プログラムが終わる頃には、65%の女性が自分のビジネスを始めたいと考え、20%がコミュニティでリーダーシップを発揮したいという願望を表明しました。」
「ある意味で、この全面的な侵攻は、ウクライナの女性の社会的役割の変化の推進力でもあります」とプラヴディナさんは述べました。「これは、ジェンダー平等を推進し、女性のリーダーシップに対する認識を変える機会です。」

ウクライナでの戦争や紛争の影響を受けた女性のための法的支援
「私の優先事項は常に、捕らわれたままの人々と占領地に残っている人々を助けることです」とリュドミラ・フセイノワさん(写真1枚目)は述べました。
フセイノワさんは、2019年に当時戦争の最前線だった場所で孤児たちに人道支援物資を届けていたところ、ロシア当局に逮捕されたといいます。
悪名高いイゾリャツィア刑務所に拘禁され、その後、2014年からロシアの占領下にあるドネツクの拘置所に移送された彼女は、残忍な扱いを受け、慢性的な健康問題を引き起こしました。
フセイノワさんは、3年後の2022年10月に囚人交換で釈放され、その後、法律扶助、心理カウンセリング、社会復帰プログラムを通じて、紛争関連の暴力のサバイバーを支援することに生涯を捧げました。
リュドミラさんは、UN Womenが支援する現地組織であるSEMAウクライナと協力して、紛争関連の性的暴力に対処するための制度改革を提唱し、すべての人が正義にアクセスできるようにすることを目指しています。
「私はこれらの女性たちを助けるためにできる限りのことをしています」とフセイノワさんは言い、ロシアに拘留されたままになっている女性たちについて語りました。「彼女たちのの涙が忘れられません。これらの女性たちには名前があります。これらの女性たちには顔があります。これらの女性たちは今、信じられないほどの苦しみを経験しています。」
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会