【インタビュー】すべての女性と少女のために: サンドラ・パトリシア・アギラール・カラバリさんは、女性のリーダーシップがコロンビアの環境と平和を守る鍵だと信じている
2025年3月10日
2025年1月22日付
#ForAllWomenAndGirlsは、北京宣言と行動綱領の30周年にあたって行動を呼びかけるスローガンです。サンドラ・パトリシア・アギラール・カラバリさんは、暴力と環境問題が顕著なコロンビアのカウカ県北部で、若者と女性の抵抗運動を率いています。

カウカ県の気候正義における女性のリーダーシップ
「カウカの永続的な平和のためには、環境の持続可能性が不可欠です。なぜなら、領土とその天然資源は、私たちのアイデンティティと生存にとって本質的なものだからです」とサンドラ・パトリシア・アギラール・カラバリさんは言います。
カウカ県青年ネットワーク(REDEJOCA)の会長として、コロンビアのカウカ県北部の先住民コミュニティが依存する河川の保護と回復のために、女性や若者を訓練し、彼女たちのエンパワーメントを図っています。キナマヨ川、パロ川、デスバラタド川は、コロンビアで最も重要な水路のひとつであるカウカ川に流れ込み、何百万人もの人々の生命線となっています。これらの河川は、産業廃棄物、汚染、紛争、廃棄物管理の欠如により、長年にわたって環境悪化にさらされてきました。
「今日、多くの家庭には飲み水がありません」とアギラール・カラバリさんは言います。「これらの河川に依存しているコミュニティでは、病気が蔓延しています」。
環境危機は、水を供給し、食料を準備し、家族の世話をしているコミュニティの女性たちにとって、さらに深刻です。「多くの女性たちが、水を汲むために危険な状況の中で長距離を移動しなければならず、それは彼女たちの安全を脅かすだけでなく、教育や仕事、休息に使えるはずの時間を奪ってしまっています。」
カウカはコロンビアで最も生物多様性に富んだ県のひとつです。違法グループ間の紛争は、天然資源の略奪、土地の強奪、執拗な暴力につながっています。
「歴史的に、女性は平和構築において重要な役割を果たし、コミュニティ内で環境保全に取り組んできました」とアギラール・カラバリさんは説明します。「伝統的な知識とリーダーシップを通じて、彼女たちは生物多様性に配慮し、生態系を修復し、持続可能なイニシアティブを生み出してきました。環境を保護することは、彼女たちにとって自然保護行為であるだけでなく、この地域の暴力や不平等に対する抵抗行為でもあるのです。」
アギラール・カラバリさんをはじめとする環境保護活動家たちは、環境を保護することによってコミュニティの持続可能な生活を築き、紛争のリスクを軽減しています。
「平和と環境はカウカでは本質的に結びついていて、私たちのコミュニティにとってより公正で公平な未来を保証するためには、その両方のために活動することが不可欠なのです。」
環境擁護者が直面する課題
「私たちが直面する最大の課題のひとつは、女性主導のコミュニティ・イニシアティブに対する制度的な支援が不足していることです」とアギラール・カラバリさんは言います。「もうひとつの大きな課題は、違法採掘や単一栽培といった採取経済活動の影響であり、それは、生態系を破壊するだけでなく、私たちのコミュニティ、特に女性と少女の健康と福祉に深刻なリスクをもたらしています。」
彼女はまた、女性の環境擁護者が直面する絶え間ない脅威、暴力、脅迫を強調します。「グローバル・ウィットネス」の最近の報告書によると、2023年には推定196人の土地・環境擁護者が殺害され、2年連続でコロンビアが環境擁護者にとって最も危険な場所としてランク付けされ、過去最高の79人が殺害されました。
現在、アギラール・カラバリさんは、ドイツ政府の資金援助を受けてコロンビア政府と協力して実施されているUN Womenの画期的なプログラム『世界を変える女性たち』の一員です。このプログラムは、コロンビアの女性環境擁護者の地域の環境ガバナンスにおける発言力、能力、影響力を強化するものです。
彼女は「川が再び地域生活の中心となり、女性と若者が持続可能な未来の主人公となるカウカ」を夢見ています。
北京宣言と行動綱領 ―若きフェミニストへの行動と希望の呼びかけ
「北京宣言と行動綱領は、行動と希望への絶え間ない呼びかけです」とアギラール・カラバリさんは言います。
北京宣言と行動綱領のことを初めて知り、女性の権利を求める世界的な運動においてそれらがいかに転機をもたらしたかを知ったとき、カラバリさんは法学部の学生でした。「北京行動綱領は、ジェンダー平等が世代を超えた集団的な闘いであることを思い出させてくれるロードマップです。行動綱領は、若い活動家である私と先駆者の女性たちのレガシーとを結びつけてくれるものです。」
1995年にコロンビアを含む189カ国の政府によって採択された北京宣言と行動綱領の公約は、今日のアギラール・カラバリさんの闘いと共鳴するものです。
「当時の関係者が取り組もうとしたジェンダー不平等や社会的不公正は、世界の多くの地域に根強く残っています。女性に対する暴力、教育や雇用における格差、政治的代表権の欠如、そして、包括的な保健サービスへの限られたアクセスは、依然として緊急な対応が必要な問題です。気候変動と社会危機という現在の状況において、変革の担い手として女性をエンパワーするというビジョンは、これまで以上に極めて重要です」とカラバリさんは語ります。
さらに、「行動綱領は単なる歴史的文書ではなく、変革のための生きた指針なのです」とつけ加えました。
アギラール・カラバリさんは、テクノロジー、若者、ジェンダー平等のための運動が力を合わせることで、強力な推進力が生まれると考えています。
「北京行動綱領のビジョンを完全に達成するためには、若者の運動は、世代間の連携を強化し続け、公約に基づく公共政策の実施を要求し、創造性を発揮してより多くの人々を集団行動に動員しなければなりません。」
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会