焦点:2025年の国際女性デーとCSW69(第69回国連女性の地位委員会)
2025年3月11日

2025年は、ジェンダー平等と女性の権利のための最も進歩的な青写真である「北京宣言と行動綱領」の30周年にあたります。
しかし、30年経った今でも、女性と少女に対する暴力(VAW/G)は最も広範で根強い人権侵害であり、世界の女性の3人に1人以上が影響を受けています。10分に1人の割合で、女性や少女が親密なパートナーや家族に殺されています(もっと見る)。世界は、女性と少女に対する暴力を終わらせるという問題を優先事項とするのに、あと30年も待つことはできません。緊急に行動を起こさなければ、ジェンダーの平等、世界の平和と正義は決して達成されません。女性と少女に対する暴力を終わらせることは、今すぐに世界的な優先事項とならなければなりません。
2025年3月8日、女性に対する暴力撤廃国連信託基金は「すべての女性と少女のために: 暴力からの解放」のテーマの下に「国際女性デー」を祝います。
国連信託基金は、女性運動から生まれ、画期的な国連決議(国連総会決議50/166)を経て、北京行動綱領の直接的な結果として設立されました。これは、この綱領の重要な成果であり、女性の権利団体の活動を支援することによって、女性に対する暴力をなくすという加盟国の世界的な決意の表明でした。30年近くにわたり、国連信託基金は国連システムの中で唯一の助成金交付メカニズムであり続け、フェミニストの価値観を体現し、女性と少女に対する暴力をなくすために闘う運動と連帯してきました。助成先のパートナーである市民社会や女性の権利団体は、最前線でサバイバーに救命サービスを提供し、不平等を永続させる法律、政策、社会規範に長期的な変化を促しています。
世界が北京からの30年を振り返る中、国連信託基金もまた、次の10年に向けてその影響力を高める準備を進めています。女性に対する暴力は孤立して存在するものではなく、紛争、経済危機、気候変動に関連する災害によって悪化しています。北京行動綱領の包括的なビジョンに沿って、国連信託基金は、あらゆる状況において女性と少女に対する暴力を終わらせるために活動している人々を支援し続け、このジェンダー平等という基本的な柱が世界的な優先事項であり続けることを確実にします。
この先も、私たちは揺らぐことはありません。近年、抵抗や制度的障壁の波が高まる一方で、フェミニズム運動における同盟や活動家たちは、女性と少女が暴力から解放されて生きる権利を含め、基本的な権利を完全に行使できるよう、前進を続けてきました。
UN Womenと国連信託基金とともに行動を起こしましょう:

- 女性の権利団体の支援をしましょう:中核的で柔軟かつ長期的な資金調達を通じて、国連信託基金は、女性と少女に対する暴力をなくすため、世界中の女性の権利団体を支援しています。
- 指導者にジェンダー平等法の施行を求めましょう:女性と少女に対する暴力が続く限り、ジェンダーの平等は達成されません。
- 平等について次世代を教育しましょう:すべての人にとってより安全で公正な世界を築くには、若者の参加が不可欠です。
- 最も取り残された人々の声を響かせましょう:国連信託基金は、すべての女性と少女のために活動する市民社会と女性の権利団体を支援することによって、女性や少女を誰一人として置き去りにしない取り組みをします。
- ジェンダーの固定観念、偏見、差別に対して声を上げましょう:友人や親戚の間で意識を高めることでも、地域の女性の権利団体でボランティアをすることでも、国連信託基金に寄付することでもよいのです。変化はあなたから始まります。
- リーダーシップを発揮する女性を擁護しましょう:力を与えられた女性は、他の女性たちに、暴力から解放されて生きる権利など女性の最も基本的な権利を取り戻し、行使する力を与えます。
国連信託基金、2025年3月10~21日に開催されるCSW69(第69回国連女性の地位委員会)に参加
3月11日:
- 国連信託基金は、UN Women、WPHF(女性の平和と人道基金)、Mama Cash(オランダで設立された世界で最も歴史の長い国際的女性基金)、Alliance for Feminist Movements(フェミニスト運動のための同盟)、そして女性の権利や市民社会組織との協力の下、招待者限定の戦略的対話「北京+30を超えて:ジェンダー平等のための持続可能な資金調達」を開催します。イベント後のレセプションでは、インフォーマルなネットワーキングの機会が提供されます。
- 対面式のみのブラウンバッグ・イベント(ランチ持参イベント)「彼女は暴力に立ち向かう: ヒマヤ・ダエーム・アータ、 レバノンの経済的自立モデル」を午前11時から12時までUN Women本部にて開催。登録はこちらから。
3月12日:
- 対面式のみのブラウンバッグ・イベント「二重の壁を破る:障害を持つ女性に対する暴力に関するアフリカの視点」 午後1時30分から2時30分まで、UN Women本部にて開催。登録はこちらから。
3月13日:
- 国連信託基金は、第2回ドナー・フォーラムを開催し、国連信託基金の主要な加盟国ドナーが一堂に会し、国連信託基金およびUN Womenの上級管理職とのオープンな対話を行います。この内部イベントは、第69回女性の地位委員会への報告書で強調された国連信託基金の助成先パートナーからの最新の成果や結果を共有し、2026-2030戦略計画の策定を含む2025年に向けた国連信託基金の戦略的優先事項について話し合い、基金の30周年を踏まえて加盟国パートナーとの協力の機会を探る機会となります。
- 対面式のみのブラウンバッグ・イベント「イラク: 女性の権利に対する挑戦をナビゲートする」午後1時30分~2時30分、UN Women本部にて開催。 登録はこちらから。
3月14日:
- 対面式のみのブラウンバッグ・イベント「ラテンアメリカにおけるフェミニストの抵抗と反動」午後1時から2時まで、UN Women本部にて開催。登録はこちらから。スペイン語・英語同時通訳をご希望の方は、スペイン語・英語同時通訳をご希望の方は、Zoomにご参加ください(こちらをクリックしください)。ノートパソコンまたはスマートフォンをご持参ください。
3月17日:
- フォード財団、FreeFrom(ジェンダーに基づく暴力撲滅をミッションとしたサバイバーが率いる組織)、国連信託基金は、『SURVIVOR MADE』の特別上映と、ジェンダーに基づく暴力をめぐる物語を痛みから可能性へと転換させるための対話にあなたをご招待します。『SURVIVOR MADE』は、ロサンゼルスに住む6人のサバイバー起業家たちが、互いに協力し合いながら、経済的な安定と家族の安全を築くために全力を尽くす姿を追った、楽しくて人間味あふれるドキュメンタリーです。何が可能なのか、そしてなぜそれが待ったなしなのかを示す夕べに、ぜひご参加ください。このイベントは対面のみとなります。登録はこちらから。
3月19日:
- FreeFrom、国連信託基金、Women & Land in Zimbabweは、世界中のジェンダーに基づく暴力のサバイバーのための経済的安全保障の促進に関する対話にあなたを招待します。経済的虐待は世界的な問題であり、サバイバーがその解決に向けた運動をリードしています。このディスカッションでは、フリーフロムが19カ国の22団体を対象に行った2年間の調査に基づき、経済的虐待が世界的にどのように顕在化しているのか、草の根団体がどのような解決策を生み出しているのか、そしてこの運動の次の展開はどのようなものなのかを探ります。このイベントは対面のみとなります。登録はこちらから。
カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会