北京行動綱領の採択から30年、CSW69における若きフェミニストたちのリーダーシップがジェンダー平等のために世代を動かす

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2025年4月13日

2025年3月18日付

第69回女性の地位委員会(CSW69)は、「北京宣言と行動綱領」の30周年を迎えるにあたり、その完全実施に向けた公約を新たにし前進させるという力強いビジョンを掲げて幕を開けました。双方向型の対話、サイドイベント、半日のユース・フォーラムなど、UN Womenが主催した特別フォーラムやスペースにおいて、若いフェミニストやガールズ・リーダーたちは、「意義ある効果的な前進は、今日の政策や行動の形成への自分たちの直接的で実質的な関与にかかっている」という統一的なメッセージを発信しました。

3月14日に開催されたユース代表とのCSW69ハイレベル対話の様子。双方向型の対話では、若者たちと共に、ジェンダーに基づく暴力、教育へのアクセス、経済的エンパワーメントといった根強い問題に関して、見識を共有し、課題を指摘し、革新的な解決策を提案して、北京宣言と行動綱領の採択以来の進展を振り返った。写真 UN Women/ライアン・ブラウン

CSW69グローバル・ユース・フォーラム(3月9日)

180人以上の若い活動家が、北京+30行動アジェンダの実施に影響を与えることのできる戦略を練るために招集されました。地域別円卓会議、世代間対話、そして的を絞った戦略セッションを通じて、若いフェミニストたちは、権力の再配分、説明責任の強化、戦略的な制度改革、そして単なる利害関係者ではない、対等なパートナーとしての若いフェミニストたちを認知することが緊急に必要であることを明確にしました。

「私たちが行動を呼びかけているのは、ここ(CSWの場)にある権力の一部を分散させ、それを地方、国、地域に戻し、説明責任を中心に据えて、若いフェミニストのリーダーシップを制度化し、私たちがそのプロセスを主導することです。そうすることによって、私たちは単に相談されるだけでなく、対等なけん引役、そして、対等な共同リーダーとなるのです」と、ニャラザイ・グンボンズバンダ副事務局長を含むUN Womenの代表者たちとの話し合いの中で、マイツリー・ムズムダールさんは強調しました。

彼らの考察については、こちらから「Gen Z-ero tolerance」をお読みください

3月9日、ニューヨークのボヘミアン・ホールで開催されたCSW69ユース・フォーラムで、解決策を練るユースの参加者たち。写真 UN Women/ライアン・ブラウン

北京行動綱領と「未来ための協定」を整合させる(3月12日)

解決策に焦点を当てた対話の中で、ユース代表たちは、北京行動綱領に沿った「未来のための協定」を実施するにあたっての透明で実行可能な戦略を提唱しました。説明責任を重視する発言者たちは、若いフェミニストが意思決定プロセスに参加するまでの明確な道筋を示すことの必要性や、障がいを持つ若い女性と少女を含む、交差的な現実を反映したデータの必要性を強調しました。若手パネリストたちは、交渉の席への若い女性の有意義な参加を確保することや、教育から医療に至る重要なサービスにインクルーシブ・アクセシビリティ(包括的なアクセス可能性)を組み込むことなど、実行可能なステップを強調しました。

CSW69ハイレベル対話のパネリスト: 3月14日、ニューヨーク国連本部で開催された「北京@30:ユース代表との対話」 写真: UN Women/ライアン・ブラウン

すべての少女のための権利、平等、エンパワーメント(3月13日)

「すべての少女のための権利、平等、エンパワーメント」と題する対話サークルでは、若手のリーダーたちが明確で直接的な行動への呼びかけを発表しました。その中には、性的暴力を防止する手段としての包括的なセクシュアリティ教育の優先、テクノロジーによって助長されるジェンダーに基づく暴力への積極的な対策、デジタル・リテラシーと経済的エンパワーメントへの体系的な投資などが含まれていました。参加者は、形だけのインクルージョンを克服することの重要性を強調し、意思決定の場における若い女性たちの存在は、彼女たちの能力に対する認識を反映したものであるべきだと主張しました。UN Womenリベリア事務所代表であるコンフォート・ランプティー氏、UNICEF代表のローレン・ランブル氏、UNFPA代表のレイラ・シャラフィ氏は、早期のリーダーシップ育成による変革の力を認め、思春期の少女たちに対する直接的な投資を約束しました。

ハイレベル対話 北京@30 (3月14日)

ユース代表との第3回ハイレベル対話では、世代間ギャップを埋め、制度改革を推進する若者の役割が強化されました。エヴァ・チュクウネロさんやサンジャナ・チャンティアルさんをはじめとするユース代表は、社会から疎外されたグループ、特に障がいを持つ女性や先住民女性の現実を中心に据えた改革に対する要求を明確にしました。チャンティアルさんは特に、現在の金融構造がいかにジェンダーの不平等を強化してしまっているかを取り上げ、公平なアクセスと価値認識を確保するための経済システムの大幅な改革を求めました。参加者たちは、ジェンダー平等が平和とインクルーシブ(包括的)な社会の基礎となるよう、国連安全保障理事会を含む、地方レベル、国レベル、国際レベルと、あらゆるガバナンス・レベルにおける具体的な制度改革を求めました。

オーストリアのユース代表であるヤナ・ベルヒトルドさんは、「私たちは、地方自治体や中央政府から安全保障理事会を含む国際的なフォーラムに至るまで、あらゆるレベルの制度を改革しなければなりません。そして、政策や意思決定への女性の参加が、平和でインクルーシブ(包括的)な社会の基盤であり続けるようにしなければなりません」と述べました。

CSW69開幕前夜のグローバル・ユース・フォーラムの様子。写真 UN Women/ライアン・ブラウン

ジェンダー平等な未来のための動員

CSW69が2週目に突入する中、持続的な動員が不可欠であることに変わりはありません。若手フェミニストや青年のリーダーたちは、国連経済社会理事会(ECOSOC)ユース・フォーラム、ハイレベル政治フォーラム(HLPF)、第80回国連総会(UNGA80)といった多国間の場で、構造改革、包摂性、説明責任を主張し続けています。彼らの目標は明確です。それは、約束を行動に移し、ジェンダー平等が、願望ではなくすべての人にとって生きた現実である世界を次世代に確実に引き継ぐことです。

(原文)
Young feminist leadership at CSW69: Mobilizing a generation for gender equality, 30 years after the Beijing Platform for Action | UN Women – Headquarters

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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