【プレスリリース】 スーダンの2年にわたる執拗な紛争は、600万人の避難民の女性と少女にとって世界最悪の人道危機を引き起こした
2025年4月15日
性的暴力を含むジェンダーに基づく暴力の危険にさらされている人々の数は、戦争が始まって以来3倍に増え、1,200万人を超えています。
ニューヨーク/ポートスーダン - スーダンの女性と少女は、4月15日で3年目を迎える危機の矢面に立たされています。深刻な食糧難、憂慮すべき割合で起きているジェンダーに基づく暴力、医療、教育、生計の機会への限られたアクセスに直面する彼女たちは、国内外に避難した1200万人の避難民のほとんどを占めています。

わずか2年足らずの間に、ジェンダーに基づく暴力の危険にさらされている人々の数は、3倍の1,210万人まで増加しています。紛争に関連した性的暴力は、依然として報告数が極めて少ないですが、それが戦争の武器として組織的に使用されていることを示す証拠があります。紛争が激化する中、女性と少女は、食料、必需品、サービスへのアクセスが制限されていることから、影響を受けている地域のほとんどで、深刻なレベルの食料不安と飢餓危機の悪化に直面しています。
紛争地域の病院の80%が機能していないため、妊産婦の死亡が急増し、女性の性と生殖に関する健康ケアへのアクセスが妨げられています。避難民女性の80%は、経済的な理由、安全への懸念、距離の問題から、きれいな水を利用できていません。
こうした課題にもかかわらず、女性たちは主要な対応者として、また平和の擁護者として立ち上がり、49の女性主導団体によって策定された重要な青写真である「カンパラ・フェミニスト宣言」に基づいて、交渉の席での代表50%を女性が占めることを要求しています。
UN Women東・南部アフリカ地域ディレクターであるアンナ・ムタヴァティ氏は次のように述べました。「スーダンの女性は、組織的に和平プロセスから排除されながら、最も深刻な形態の暴力、特に性的暴力に耐えています。スーダンの政治情勢を形成する上で、彼女たちが変革的な役割を果たしているという説得力のある証拠があるにもかかわらず、このような排除は続いています。女性たちの力は並外れたものですが、この危機を彼女たちだけで乗り切ることはできませんし、そうすべきでもありません。紛争を終結させ、平和構築における女性の声を拡大し、正義を実現するために、私たちは、政府、ドナー、国際社会など、すべてのステークホルダーが断固とした行動をとるよう求めます。スーダンの女性たちは、単に生き延びるだけでなく、生活を再建し繁栄するための尊厳を得る資格があるのです」。
過去2年間、UN Womenは60以上の女性主導団体と協力し、スーダンの最も被害を受けた地域の15,000人以上の女性に、生活必需品、重要なサービス、技能訓練を提供してきました。女性平和人道基金(Women's Peace and Humanitarian Fund: WPHF)が支援するプログラムを通じて、避難民の女性たちは安全なシェルター、メンタルヘルスケア、法的支援を利用できるようになり、同時に、地域や国際的な舞台で自分たちの声に耳を傾けてもらう重要な場所へのアクセスも手に入れました。 しかし、そのニーズは膨大であり、支援の拡大にはさらなる資金援助が不可欠です。
UN Womenは、平和の回復とあらゆる形態のジェンダーに基づく暴力の即時停止、そして加害者の責任を緊急に求めます。現地の女性団体は、自分たちのコミュニティを守り、エンパワーするのに十分な資源を得なければならず、すべての和平交渉において女性の声を前面に押し出さなければなりません。協力し合い、女性を復興の中心に据えることで、スーダンは癒され、より公正で安定した未来へと歩み始めることができるのです。
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